Seeds of the art

【Seeds of the art Vol.1】 島で生まれるArtのしずく。アートアイランズTokyo 2018 in 伊豆大島

慌ただしい日常に、ふと雫のように心に沁みて潤してくれる存在が、私にとっては、やはりARTなんだなぁと、先日ハートに沁みた展示会をご紹介させて頂きます。

アートアイランズTOKYO in 伊豆大島

「アートアイランズTOKYO」はすでに8回目を迎え、国内外から現代アートの作家を招いての展示、パフォーマンス、公開制作やワークショップなどが開催されるユニークな現代アートのイベントです。 作品は廃校になった小学校や、島内の名所旧跡などを活用して展示され、いつもは静かで人気のない場所が、突如「現代アート」という魔法のような存在に変身させられ、見ている方も目から鱗を何枚か落とします。(笑)

普段、自分が見落としていた視点に気づかされる「ハッとする瞬間」をいくつか体験していくうちに、この現代アート作品を通して私自身が感じたことは、観客を包み込む「空間」「舞台」の大切さと希有さです。 「島」という存在は、只でさえも海に四方を囲まれた異空間。そこには言葉に表しきれないマジカルな時空感があります。時の流れもなんだかゆっくり。海に浮かんでいる感覚。日常から切り離されて、無意識に初めて目覚める研ぎ澄まされた「島感覚」のアンテナ。島という母体を得て、そこで味わえる「ART」は、やはり非日常で幸せな体験となります。それは作家にとっても同じかもしれません。

 アートアイランズTOKYOのメイン会場である旧波浮小学校は、コルビジェのお弟子さんが、船をイメージされて建築されました。円形の階段部分には光る円をイメージされた常設作品が、優しい光を放ち、階段には光の影を落とす不思議な空間です。この場にいることで、円形に包まれて、不思議と幸せな気持ちになるのです。

この作品は、旧教室に元々あった椅子や机カーテンだけで演出しています。見慣れたものが、ふわっと浮くことにより、いつもの教室が異空間に変わるという、マジカルでシンプルながらも奥深さを感じる作品でした。

階段下の空間を利用しての作品展示は、不思議な奥行き感を醸し出していました。 一つ一つは、やわらかく白い小さな目立たない存在ですが、沢山集まると自然界の生き物の群れのようなインパクトになり、硬いコンクリートとのコントラストが効いた作品でした。

「島」でしか体感、体験できない貴重な五感と感覚の変化や、大自然や作品から受け取る幸せなインスピレーションとARTの種を是非受け取りに来てくださいね。

http://art-islands-tokyo.com/

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